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    具合が悪くて小児科に受診,せっかく受診したのだから点滴してもらって元気になってほしい.

    そんなことを思ったことありませんか?
    確かに,点滴が必要な時,点滴でよくなるときもあります.

    ですが,風邪をひいた,食欲がない,熱がある,それだけでは点滴をしても意味がありません

    通常行われる点滴には,水とミネラル,少しの糖分しか入っていません.
    人間の体は非常によくできていて,普段意識していなくても,腸からの水分や栄養の吸収,それから汗と尿などの排出で体の中の水とミネラルなどの濃度は厳密にコントロールされています
    ある程度以上の脱水や低血糖がある場合以外は,入れた分は数時間でおしっことして排泄されてしまうだけです.
    むしろ,頑張って調整しているところで不用意に点滴をすると,かえってバランスが崩れてしまうこともあります

    また,食欲がないから点滴で補ってほしい,との要望も聞くことがあります.
    通常の点滴でいれられるエネルギーは非常に限られていて,エネルギーの量はスポーツドリンクと大きくかわりません
    栄養としては,炭水化物・脂肪・タンパク質が必要ですが,通常入れられるのはごく少量の糖分(炭水化物)だけです.

    熱が続くから抗生剤の点滴をした方がよいのでは?との意見もあるかもしれません.
    確かに細菌感染で抗菌薬が有効な状態かもしれません.
    ただ,風邪やウイルスが原因であれば抗菌薬は効きませんし,抗菌薬の点滴が必要なのであれば1回だけ点滴しただけでは十分とはいえません
    抗菌薬の点滴の前にはどのような病原体がどのように悪さをしているかを調べるのが先でしょう.

    吐いて,全く水分がとれない,それが続いて脱水になってしまった.
    入院せずに行う点滴は,そんな時くらいにしか有効ではないでしょう

    具合が悪くて食欲がないときには,まずは食べやすいもの・飲みやすいもの・欲しがるものを与えてあげてくださいね.


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