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    ポリオとは?

    ポリオ(急性灰白髄炎)はポリオウイルスが脊髄の神経を侵して全身の麻痺を起こすウイルス感染症です.

    皆さんも名前くらいは聞いたことがあるのではないかと思います.

    かつては日本でも年間6,500人の麻痺患者をだす大流行があったものの,ワクチンの導入によって患者数は一気に減りました.1980年以降あらたなポリオの患者の報告は日本ではありません.

    感染するとどうなるの?

    ポリオウイルスに感染した場合は,9割以上は無症状で終わります.5%程度の方で風邪のような症状がでて,頭痛や嘔吐などがでる無菌性髄膜炎は1%程度です.最も恐れる必要がある麻痺型のポリオは全体の1%程度です.

    麻痺型のポリオは,数日の発熱の後に手足がだらりとして動かさなくなる,弛緩性麻痺といわれる症状がでます.熱がさまれば脊髄の炎症は広がることはなくなり,麻痺が進行することはなくなります.進行することはなくなりますが,残念がながら改善することはありません.

    ウイルスが背骨の中の神経である脊髄に悪さをします.

    でも日本では感染しないんでしょ?

    ポリオウイルスはワクチンの普及によって激減していますが,世界からいなくなったわけではありません.新型コロナウイルス流行の影響もあってか,ポリオワクチンの接種が減少している地域もあります.結果として,2019年にはパキスタンで128例,アフガニスタンで28例のポリオが確認されています.確認されていない例はもっといるかもしれません.

    まだポリオが残っている地域から,いつポリオがはいってくるかわかりません.現在ポリオの予防に使われている不活化ワクチン(四種混合ワクチンの1種)は,ワクチン関連麻痺がないメリットがあるものの,感染を防ぐ能力は若干低いです.また,小学校に入る頃に抗体価がさがってきて感染しやすくなるといわれています.ポリオウイルスに感染しても無症状で終わることも多いので,日本にポリオウイルスがもちこまれ気づいたら広がっている可能性もあります.ポリオは以前は小児麻痺ともよばれていましたが,免疫がなければ大人になっても発症する可能性はあります.不運にも発症してしまったら,大人でも一生麻痺が残るかもしれません.

    発症を防ぐには?

    2012年までは生ワクチンが使われていたのでそれまでに接種を受けた方であれば心配はほぼいりません.しかし,それ以降の不活化ワクチンを接種している子どもたち(今の小学生くらいまで)は,小学校に入る前に追加で不活化ワクチンを接種することを日本小児科学会などでは推奨しています.麻しん・風しんワクチンやおたふく百日咳とともに小学校に入学する前の年に接種したいワクチンです.

    自費になりしかも少し高い(8000~9000円くらい?)ですが,発症したときのリスクを考えれば是非とも接種していただきたいと思います.


    参考

    小児感染症学


    KNOW★VPD!VPDを知って,子どもを守ろう.
    WHOの資料

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